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2008年03月11日
Never too late  年齢なんか関係ない。

NYを代表するオフ・ブロードウエイ作品といえば「ストンプ」だろう。男6人女2人がバケツやデッキブラシなど、あらゆるモノを楽器に変えて怒濤のリズムを奏でる。日本でもCMなどですでに有名だろう。その中に6年もレギュラーメンバーで出演している日本人女性がいる。宮本やこである。

宮本さんはファンクタップというダンスを学びたかったが、日本ではまだ教えるところがなかった。それを学べるのはNYだということで、99年に、NYへやってきた。大学2年生だった。3年後の02年にストンプの最終オーデションの話が飛び込んできた。オーディション舞台では突然、「何かやってみろ」と指示される。「何かやれって言われても!」。とにかく夢中で、まわりにあるゴミ箱などを叩いて踊った。折角オーディションに来たのだから楽しんでいこうと考えたのだ。

結果は合格。後日、プロデューサーから「お前が一番楽しそうだった」といわれた。ドラムだけなら、踊りだけなら、リズムだけなら、他にももっとうまい人はいるだろう。とにかく、楽しくやるのが一番だと宮本さんは語る。

しかし、厳しい実力の世界。同期はすでに全員首切りにあったと言う。オーディションには千人に一人が選ばれるが、三ヶ月で首になる人もいる。運だけではいられない。パフォーマンスにパッションとエネルギーがこもっていないと1年に300回の公演は続けられない。

宮本さんはNYを「すべての人にチャンスがある街」と表現する。例えばオーディションの条件は「20歳に見える女性」であって、日本のように「20歳の人」とか「30歳以下の人」という募集の仕方はしない。実際、50歳の男性でも20歳の女性に見える自信があれば、オーディションにやってくるという。この街では、年齢や学歴では人が評価されることはない。宮本さんもストンプのオーディションで書類を出したのは一番最後。それまでは本人の能力や個性だけが評価されたのだと振り返る。

「Never too late」。何歳だからやってはいけないということはない。パワフルに自信を持って前向きに生きる。何事にもtoo late(遅すぎる)ことはない。今からでも始められる。実際、宮
本さんもダンスは20歳から始めた。体もキシキシ悲鳴を上げていたという。しかし、好きで夢中でやっていた。今の自分ができることを少しずつやれば限界は延ばせる。お金がない、環境が悪い、仕事の都合など、何かの都合にするのはいけない。本当にやりたいことがあればやればいい。やれない言い訳をしてもくいが残るだけ。No Excuse(言い訳なんていらない)。遅刻をし
てもNo Excuse。ステージを100%出せないのは、100%の練習がないから。原因はすべて自分。

宮本さんにとってアメリカは旅の途中。自分がつまらないと思った瞬間があったら「ストンプ」の舞台をやめると宮本さんは語る。昨日の舞台も気持ちよかった。まだまだ好きでやめられない。6年やってもまだまだやめられない。