最強プロモーション・心理コントロールの仕掛け人・プロデュース・ブランディング・集客コンサルティング
2008年01月22日
勘違いも大事。周りなんて関係ない。

「ジョージさんみつけた!」と突然のメールが飛び込んできた。不肖の妹分、結城秀美からだ。8年ぶりだろうか。「勘違い女」の異名をとる彼女はお嬢様育ちで、何事にも不器用な性格。日本の大学を卒業後にニューヨークへ渡り、まもなく私と知り合った。明るい笑顔が特徴だった。
 ニューヨークで大学に在籍中、FBIの刑事映画を見て、突如「私はFBIに就職します」と宣言した。当然、周囲から失笑を買った。それもそのはず、日本国籍の者がFBIやCIAに就職できるはずがない。努力してもどうしようもないことを目標に立てたのだ。しかし、彼女は周りの目なんか気にせず、ひたすら夢に向かって突き進んだ。日本でそんな夢をぶちまけたら皆に相手にされなくなる。しかし、ニューヨークは夢に寛大な街だ。
 ニューヨークの大学では刑事司法修士を取得し、その後博士課程に進学。ボクシングなどジムで体も鍛えた。彼女は馬鹿みたいに夢に突き進んでいった。私はここで彼女の行方を見失った。きっと現実を知り、普通に日本で就職したんだろうと思っていた。しかし彼女は違っていた。なんと国際刑事警察機構(インターポール)のアジア女性第一号として犯罪情報分析官のポストが決まり、フランスに渡っていたのだ。そして現在は、ニューヨークでアルカイダとタリバン関連のテロ対策スペシャリストとして国連で活躍しているのだ。テロリストを追いかけ、世界の紛争地域を駆け巡っていると言う。
彼女を見てつくづく思う。熱意とやる気があれば叶わない夢はないのだと。勘違いだと否定されても、周りを跳ね返すくらいの信念があれば夢は実現する。そして誰にも負けない努力。
彼女は振り返る。日本にいたらとても実現できなかったと。彼女の座右の銘は“Where there's a will, there's a way”(意志のあるところに道は通ず)だと言う。
常に自分を信じて、自分には無理、恐れ多いとチャレンジする前に諦めず熱意を持って前に進む。自身が凹んだり傷つくこともある。しかし、やらなければ何も始まらない。夢は逃げないし言い訳もしない。言い訳して逃げているのは自分自身なのだ。
先人は「自信というものは経験に裏づけされたものだけだ」という。しかし、若いうちは当然経験がない。彼女のように、なかば勘違いしてでも夢を思い続ける自信も大切だと思う。